先輩!日本料理って世界遺産なんですか?
そうだ!世界に認められた料理だ。
まぁ正確には少し意味が違うから説明しよう。
和食は、その自然への尊重と四季折々の美しさを反映した食文化であり、2013年にユネスコ無形文化遺産に登録されました。
この記事では、ユネスコの役割と無形文化遺産の概念を解説し、和食がどのようにしてこの栄誉を受けたのか、その背景と理由について詳述します。
また、和食の特徴と、私たちがこの素晴らしい文化を次世代に伝え、国内外に発信し続けるためにできることを探ります。
ユネスコ無形文化遺産とは
ユネスコとは
ユネスコは、以下を目的とした国際連合の専門機関です。
①教育、科学、文化の発展と推進
②世界遺産の登録
ユネスコは、世界中の文化遺産を保護し、後世に伝えるための活動を行っています。
《MEMO》ユネスコ:UNESCO
- United Nations:国際連合
- Educational:教育的
- Scientific:科学的
- Cultural:文化的
- Organization:組織
無形文化遺産とは
無形文化遺産とは形のない文化です。
- 伝統的な芸能や技術
- 社会的慣習、儀式、祭礼
- 伝統工芸技術
- 文化的空間
などを指します。
例えば、
国内では歌舞伎や能楽が該当します。
ユネスコでは、「無形文化遺産保護条約」に基づき、登録制度が実施されています。
「無形文化遺産保護条約」は
・文化的多様性の尊重と維持
・人類の創造的表現の保護
を目的としています。
ユネスコ無形文化遺産に登録された和食とは
登録された理由
2013年12月 ユネスコ無形文化遺産登録
「和食;日本人の伝統的な食文化」
この登録の背景には、「自然の尊重」という日本人の気質が大きく影響しています。
日本は南北に長く、四季が明確で、多様で自然豊かな環境です。その環境に寄り添って育まれてきた和食文化は、自然との調和を重んじています。
「自然を尊ぶ」という日本人の気質に基づいた「食」に関する「習わし」
が評価され登録に至りました。
和食の4つの特徴
- 多様で新鮮な食材とその持ち味の尊重
- 明確な四季と地理的多様性
- 新鮮で多様な山海の幸
- 食材の持ち味を引き出し、引き立たせる工夫
- 栄養バランスに優れた健康的な食生活
- 米、味噌汁、魚や野菜・山菜などでバランスよく構成
- 動物性油脂を多用しない
- 長寿や肥満防止に寄与
- 自然の美しさや季節の移ろいの表現
- 葉や花などが添えて美しい盛り付け
- 季節ごとの食器や部屋のしつらえ
- 年中行事との密接な関わり
- 正月などの年中行事と密接な行事食
- 家族や地域の絆が強化
板前の僕たちと日本人みんなにできること
和食がユネスコ無形文化遺産に登録されたことは、
日本の食文化の価値が国際的に認められた証です。
僕が和食に携わる板前として、やるべきこと。
日本人みんなができること。
この素晴らしい文化を次世代に伝え、国内外に魅力を発信し続けることです。
ユネスコに登録された「和食」は、プロの料理人だけが関わるものではありません。
日本の環境や日本人全体としての気質、それは日本に住むみんなが培ってきたものです。
具体的には、以下のような取り組みが考えられます。
- 伝統技術の継承
- 伝統的な調理技術やレシピを後世に伝える
- 若い世代に和食の技術を引き継いでいくこと
- 家庭においても親から子へ、子から孫へと受け継ぐものがある
- 地産地消の推進
- 地元の新鮮な食材を活用
- 持ち味を最大限に引き出す工夫
- 旅行先などでも地元の食材を食べる
- 和食文化の普及
- 和食の魅力を国内外に発信
- 多くの人々に和食の素晴らしさを知ってもらう
- 外国人旅行者はアピールの絶好の機会
- 持続可能な食文化の推進
- 環境に配慮した持続可能な食文化を推進
- 環境保護を考えた食材選びや調理法の実践
- 次世代に豊かな自然を残す
まとめ【ユネスコに認められた和食】
和食がユネスコ無形文化遺産に登録された背景には、日本人の「自然の尊重」という気質が大きく影響しています。
この登録は、日本の食文化の価値が国際的に認められた証です。
和食の特徴
- 多様な食材を活かし
- 栄養バランスに優れ
- 見た目も美しい
- 年中行事との密接な関わり
僕たちにできることは、
和食の魅力を次世代に伝え、世界に発信し続けること。
- 伝統技術の継承
- 地産地消の推進
- 和食文化の普及
- 持続可能な食文化
和食の魅力を世界に発信し続けることで、和食がより理解され、親しまれるように願います。