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【青寄せの作り方】春の訪れを鮮やかに彩る安心・安全の天然着色料

春の訪れを感じる食材の一つ、木の芽。その味わいを引き立てるのが、鮮やかな緑色が美しい「青寄せ」です。

青寄せは、ほうれん草や小松菜などの青菜をすりつぶして作られる天然の着色料。人工着色料とは異なり、食材本来の味や風味を損なうことなく、料理に彩りを添えることができます。

本記事では、青寄せの作り方、使い方、保存方法などをご紹介。春の食卓を彩る、安心・安全な天然着色料「青寄せ」の魅力を存分に味わってください。

  • ほうれん草以外にも、小松菜や蕪の葉、大根の葉などでも青寄せを作ることができます。
  • 冷凍保存することで、必要な時に必要な分だけ解凍して使うことができます。
  • 加熱しすぎると褐色化してしまうので、沸騰させないことが大切です。
  • 青寄せは、木の芽味噌や白和え、流し物など、様々な料理に活用できます。

>>ほうれん草のゆで方はこちら

目次(INDEX)

青寄せとは?

青寄せは、ほうれん草や小松菜などの緑色の葉野菜をすりつぶして作られる天然の着色料です。

  • 青菜から取る天然の着色料
  • 鮮やかな緑色
  • 成分はクロロフィル(葉緑素)
  • 別名:寄せ菜、寄せからし、青どりの粉

日本料理では、特に「木の芽味噌」など、春の季節に古くから利用されています。

日本料理の基本の五色(白、黒、赤、黄、緑)の一つの緑色を鮮やかに補い、見た目も美味しくなります。

青寄せを使った料理

青寄せは、様々な日本料理で使用することができます。

色粉(人工着色料)の場合、自然な色合いに着色することは難しいです。しかし、青寄せは食材から取った着色料のため、多めに使用しても不自然な色合いになりません。

  • 木の芽味噌:豆腐や茄子の田楽味噌、筍とイカの木の芽和えに。
  • 流し物:エンドウ豆の胡麻豆腐の色足しに。
  • 白和え:蒟蒻やキノコとの木の芽和えに。

青寄せの作り方と手順

◎材料

  • ほうれん草 1束
  • 塩 小匙1
  • 水 500cc

※ほうれん草の他、小松菜や蕪の葉、大根の葉などでも青寄せは作れます。

◎手順

STEP
ほうれん草の葉のみをちぎる

よく洗い、泥を落とす。

STEP
ミキサーに材料を入れて回す
  • ほうれん草:1束
  • 塩:小匙
  • 水:500cc
STEP
濾して緑色の液体だけを使う

さらし又は、目の細かいザルで濾す。

STEP
鍋に移して火にかける

ザルにクッキングペーパーをセットして、氷水を準備。青寄せの色が飛ばさないために素早く冷やせるようにする。

STEP
浮き上がってきたアクをすくい、冷ます

アクのようなものの正体が青寄せ(葉緑素)。

クッキングペーパーは破れるので注意。さらしがあればさらしの方が良い。

STEP
水気を絞り、冷凍する

優しく絞り、水気を切る。

ラップに包む手間はムダ。薄く広げて冷凍すれば、簡単に折って必要分だけ解凍できる。

青寄せを作るときのポイント
  • ミキサーでしっかりと回す
  • 加熱温度は70~80℃
  • 鉄製や銅製の鍋の方が収量が多い(鉄イオンや銅イオンとクロロフィルが結合するため)

青寄せの保存方法と注意点

冷凍方法

青寄せは冷凍保存が可能なため、必要な時に解凍して使うことができます。

「ラップで小分け」する方法もありますが、おすすめは「クッキングシートで平ら」にして冷凍。

ラップの手間も掛からず、必要な時に、必要な分量を凍ったまま折って解凍できます。

注意点
・ほうれん草が最も収量が多いため、他の野菜を使う際は多めに用意する
・当たり鉢で当たる場合は、しっかり当たる
・褐色化の原因となるため沸かさない
・冷蔵保存では日持ちしない

まとめ:青寄せは板前の基本

本記事では、青寄せの作り方、使い方、保存方法などをご紹介しました。

青寄せの魅力

  • 安心・安全な天然素材
  • 鮮やかな緑色で料理を彩る
  • 様々な料理に活用できる
  • 冷凍での保存可能

青寄せは、春の訪れを感じる食材である木の芽料理に欠かせない天然着色料です。

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この記事を書いた人

板前歴22年。
日本料理の技術と知識と心構えを高めて、
自信を持ち、豊かな板前LIFEを送ろう。

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