
先輩〜!グリンピースってどうしてあんなにシワシワになっちゃうんですか? せっかく彩りに使おうと思ったのに、見た目も悪いし、食感もイマイチで…。



茹で方を間違えるとな、せっかくのグリンピースが台無しになるんだよ。豆の旨みや鮮やかな色を活かすには、ちょっとしたコツがあるんだ。



そんなコツがあるんですか? ぜひ教えてください!



よし、じゃあグリンピースの茹で方と、おいしく仕上げるポイントを教えてやるよ。
グリンピースは春が旬の豆で、鮮やかな緑色とほのかな甘みが特徴。
しかし、茹で方を間違えるとシワが寄ったり、風味が飛んでしまったりすることもあります。
この記事では、グリンピースの基本的な茹で方と、おいしさを引き出すプロのコツをわかりやすく解説します。
さらに、グリンピースの特徴や種類についても紹介。
読めば、料理の彩りや味わいをワンランクアップさせるヒントが見つかるはずです。
絹さや・グリーンピース・エンドウ豆の違いとは?
まずは、グリンピースについてです。
豆類は意外と種類も多く、混乱しがちなので整理しておきます。
「エンドウ豆」は収穫時期により、名称や可食部がことなる面白みがあります。以下について解説します。
- 絹さや
- グリンピース
- エンドウ豆
- うすいエンドウ
- スナップエンドウ
絹さや(さやえんどう)


- エンドウ豆の若採り
- さやごと食べられ、シャキシャキした食感
- 関東名「絹さや」、関西名「さやえんどう」
- ビタミンC・ビタミンKが豊富
グリーンピース(実エンドウ)


- さやの中の豆が成長し、未熟な状態で収穫
- 甘みと青臭さがある
- ビタミンB1が豊富で、栄養価が高い
エンドウ豆(完熟)
- 完全に成熟した豆
- ホクホクとした食感で甘みが強い
- 豆大福やみつ豆などの和菓子、乾燥させて煮豆
うすいエンドウ(ブランド名)
- 関西地方で親しまれる実エンドウの一種
- 皮が薄く、優しい甘み、控えめな青臭さ
- カリウム・βカロテン・ビタミンB1・ビタミンC・食物繊維を含む
- 明治時代にアメリカから渡来し、大阪府羽曳野市碓井(うすい)で栽培されことに由来
- 主な産地:和歌山県
スナップエンドウ(品種改良)


- グリーンピースの品種改良品
- 完熟でも柔らかくさやごと食べられる
- シャキシャキ感と甘みがあり、サラダや炒め物に人気
グリンピースの茹で方
次に、グリンピースの茹で方を詳しく、写真付きで解説します。
- 重曹塩をまぶす→鮮やかな緑色に
- 柔らかく茹でる→ホクホク食感
- ゆっくり冷ます→ツルンとシワ無し


まずは、サヤから外します。


ボールに移して、霧吹きで少し濡らします。
水びたしにしてはダメ!ホンの少し濡らして塩がくっつくようにします。


【重曹塩=塩10:重曹1】
全体に回るように以下を目安にまぶします。
- グリンピース 100g
- 重曹塩 小さじ1
重曹はアルカリ性を示し、クロロフィルという緑色の色素を安定させて、鮮やかな緑色を発色します。
重曹が多過ぎると、食感を悪化させるので注意。


豆を包む薄皮に優しく傷を付けるイメージで、重曹塩をしっかり揉み込む。
豆と薄皮の間の空気を逃がし、シワが寄るのを防ぎます。


浸透圧により、内部の余分な水分とアクが抜けました。


沸騰したお湯で茹でます。


できる限り高温を保つために落としフタをして、茹で時間は1〜5分程度。茹で途中で食べてみて柔らかさを確認して下さい。余熱も考慮して少し手前で止められると良いです。
【茹で時間について】
レシピ本や他のサイトでは、茹で時間は2分の場合が多いようです。しかし、素材そのものの鮮度や品質によって茹で時間は変わります。
鮮度や品質が良ければ、より短い時間。
本当に鮮度の良いグリンピースは、1分茹でれば柔らかくなります。
鮮度や品質が悪ければ、より長い時間。
反対に品質の悪いグリンピースは、5分以上茹でてもイマイチです。


ここが一番大切なポイント【氷水で冷まさない】。
茹で上がりに氷水には落とさない。急激に冷ますとシワが寄るため、火を止めたら鍋のまま置いておきます。


葉物野菜のほうれん草などと異なり、グリンピースのクロロフィルは比較的安定しています。茹で上がりにすぐ冷まさなくても緑色はボケません。


火から外した鍋は、40℃くらい(お風呂の湯加減)まで、放置します。


その後、水道の水を細く出し、ゆっくりさらして温度を下げてください。
10分ほどでアクもしっかり抜け、鮮やかな緑色に仕上がります。


そのままでも甘みを感じる旬の生グリンピース。


裏ごしてペーストにするときは、この時点で薄皮を剥きましょう。
【まとめ】グリンピースの茹で方とおいしさを引き出すコツ



先輩、今日教えてもらった茹で方でやってみたら、グリンピースがふっくらして、すごくきれいな色になりました!



お、やってみたか!失敗と成功を経験しておけば、コツが掴めるからな。次回もできるように、ちゃんとメモを取るんだぞ!



はい! わかりました。しかし、今までと全然違う仕上がりになりました。これなら料理に自信を持って使えます!



いいぞ。料理はこうした基本の積み重ねが大事だからな。
グリンピースはちょっとした茹で方の違いで、見た目も食感も大きく変わります。鮮やかな緑色とシワのない、ふっくらした食感に仕上げることができます。
- 重曹塩をまぶす→鮮やかな緑色に
- 柔らかく茹でる→ホクホク食感
- ゆっくり冷ます→ツルンとシワなし
特に「茹でた後に急冷しない」 ことが最大のポイント。これを守るだけで、仕上がりは大きく変わります。グリンピースを上手に扱えば、料理の 彩り や 風味 がぐっと引き立ちます。
缶詰や冷凍とは別物と感じられる、旬のグリンピース。
春の旬を楽しむために、プロのコツを活かした美味しいグリンピースを味わってみてください!