新人 けんた先輩、唎酒師と焼酎唎酒師の上に「酒匠」があるって聞きました。どんな資格ですか?



SSIが唎酒師・焼酎唎酒師の上位に位置づける資格だ。読みは「さかしょう」だぞ。



唎酒師を持っていれば、すぐ申し込めますか?試験はやっぱり難しいんでしょうか?



焼酎唎酒師も要るし、初回合格率は約30%と掲載されている。公式情報で整理しよう。
酒匠(さかしょう)の受講資格・取り方・費用・試験内容・合格率を、認定団体の公式情報(一次情報)だけで整理します。
この記事の要点
- 日本酒サービス研究会(SSI)が、唎酒師・焼酎唎酒師の上位に位置づける民間資格。受講受験には唎酒師と焼酎唎酒師の両方が必要
- 2日間(講義は約17時間)の会場講習を受けてから、第1次~第4次の試験を受ける。4つともテイスティングを伴う記述式
- 受講受験料114,400円+認定料25,300円(税込)。唎酒師・焼酎唎酒師の費用と、認定会員の年会費は別
- 合格基準は正答率70%以上。初回合格率は約30%(SSI掲載)。認定を受けた人は626(2026年8月末現在・SSI発表)
※2026年10月3日時点の公式情報にもとづきます。
酒匠とは?
特定非営利活動法人日本酒サービス研究会(SSI)が認定する民間資格です。唎酒師や焼酎唎酒師以上の知識・テイスティング力・サービス力を持ち、それを生かしたセールスプロモーション(売るための企画)を実行できる力を認める資格と説明されています。
SSIは酒匠を、唎酒師・焼酎唎酒師の上位にあたる「日本酒・焼酎のソムリエとしての最高位資格」と位置づけています。日本酒と焼酎の両方を扱う資格で、どちらか一方だけの資格ではありません。
資格を取るまでの流れ
酒匠の公式サイトに掲載されているコースは「2日間の会場受講」だけで、唎酒師・焼酎唎酒師のような通信やeラーニングのコースは掲載されていません。講習会を受けたあと、別の日に試験を受け、合格したら認定料を納めて認定されます。


どんな人に向いている?
公式サイトでは、日本酒・焼酎の提供販売に携わる人や、日本酒・焼酎の啓発活動に携わる人に目指してほしい資格と紹介されています。講習では、日本酒の温度別のテイスティング、焼酎の割り方別のテイスティング、料理との相性の検証などを通して、販売の企画力を養います。
資格の基本情報
| 名称 | 酒匠 (さかしょう) |
|---|---|
| 資格区分 | 民間資格 |
| 認定団体 | 特定非営利活動法人 日本酒サービス研究会(SSI) |
| 受講資格 | 唎酒師と焼酎唎酒師の 両方を持つこと +指定セミナー等の 参加歴(講習内で可) |
| 試験日程 | 講習のあと 日程表から選ぶ |
| 申込期間 | 講習会の回ごとに 締切あり |
| 受講料 | 受講受験料114,400円 認定料25,300円 (税込) |
| 合格率 | 初回合格率 約30% (SSI掲載) |
| 試験内容 | 第1次~第4次 (各50分・記述式) |
| 合格基準 | 正答率70%以上 |
| 公式情報 | 酒匠 (日本酒サービス研究会) |
受講・受験の条件(唎酒師は必要?)
酒匠は、だれでもいきなり受けられる資格ではありません。公式の「受講受験資格」は次の2つです。
- 条件1:SSIが認定する「唎酒師」と「焼酎唎酒師」の両方の資格を持っていること。国際唎酒師・国際焼酎唎酒師は対象外
- 条件2:SSIが指定する酒蔵見学などのセミナー・プログラムに、講習会の日から過去5年以内に参加したことがあること
条件1は、まだ取っていない資格の取得コースに申し込み済みであれば、酒匠のコースを受講受験できます。ただし、酒匠の認定を受けるには、締切までに唎酒師・焼酎唎酒師の認定手続きを済ませ、SSIの認定会員になっている必要があります。認定会員規約では、認定会員は「20歳以上の個人」です(第2条)。
条件2は、参加歴がない人でも「映像で学ぶ酒蔵見学プログラム」を受ければ満たせます。このプログラムは、講習会2日目の最後に組み込まれています。実務経験や学歴の条件は、公式ページには書かれていません。
第1次・第2次試験が免除される人
SSIの「和酒マスターテイスター」(唎酒師・焼酎唎酒師以上のテイスティング能力を認めるSSIの資格)の認定者は、酒匠の第1次・第2次試験が免除になります。
講習会と試験の内容
講習会は2日連続で、講義は約17時間です。1日目は日本酒編、2日目は焼酎編で、テイスティングコメントの書き方、ポジショニングマップ・同軸グラフ(香りや味わいの特徴を図にする方法)の作り方、セールスプロモーションの企画の立て方を学びます(プログラムは変わる場合があります)。
試験は講習会とは別の日に受けます。4つとも50分で、すべてテイスティングを伴う記述式です。
- 第1次:日本酒・焼酎の品質の評価、4タイプ(香りと味わいによるSSIの分類)の判定、ポジショニングマップなどの作成
- 第2次:日本酒・焼酎の原料・製法の専門知識、原料・製法による違いをテイスティングで見分ける
- 第3次:日本酒のセールスプロモーションに関する問題
- 第4次:焼酎のセールスプロモーションに関する問題


合格基準は正答率70%以上です。問題数は公表されていません。結果は受験日の2週間後にメールで届き、正誤や得点は開示されません。不合格の場合は、不合格だった試験だけを受け直せます(再受験料15,400円・税込)。
受験には期限があります。初回は受講日の翌月から6か月以内、再受験は受講日の翌月から1年以内です。期限の延長はなく、期限内に合格できなかった場合は講習会から申し込み直しになります。



4つの試験って、唎酒師みたいにマークシートで答える問題もあるんですか?



公式では、4つともテイスティングを伴う記述式だ。選ぶ形の試験は書かれていない。



全部記述なんですね。日本酒と焼酎の知識をたくさん覚えておけば大丈夫そうです!



後半の2つは販売の企画だ。講習で学ぶ企画の立て方を、書いて練習しておくといい。
日程・費用
全国共通の試験日はありません。講習会の日程を選んで申し込み、申込時に試験の日程も選びます。申込みはSSIが受け付けます。
講習会の例(2026年10月に掲載されていた回・参考)
| 講習会(会場) | 申込締切 |
|---|---|
| 2026年11月25日(水)~26日(木) サケアカデミー | 11月18日(水) |
| 2026年11月28日(土)~29日(日) サケアカデミー | 11月19日(木) |
会場のサケアカデミーは東京都文京区小石川にあります。2026年11月の講習会の推奨試験日は、2026年12月16日・19日、2027年1月27日・30日です。試験は受講後2週間~2か月を目安に受けるよう案内されていて、日程表には大阪の回もあります。最新の日程は公式の講習会ページで確かめましょう。
費用
| 項目 | 金額(税込) |
|---|---|
| 受講受験料 | 114,400円 |
| 認定料(合格後) | 25,300円 |
| 再受験料 | 15,400円/回 |
受講受験料と認定料の合計は139,700円です(当サイトの計算)。このほか、前提となる唎酒師・焼酎唎酒師の費用と、SSI認定会員の年会費がかかります。テキストは各自で事前に用意します(オンラインまたは講習会当日に購入可)。
酒匠と焼酎唎酒師を合わせて申し込む「酒匠+焼酎唎酒師 受講受験パック」も掲載されていました(2026年10月3日時点。焼酎唎酒師の受講受験料が10%引き。申込時に認定会員であることが条件で、数量限定)。
合格率と難易度
公的機関の集計はありません。SSIは酒匠のページで、初回合格率を約30%と掲載しています(講習会のページは「2024年実績」、トップページは「2025年実績」と表記)。年ごとの推移や受験者数は公表されていません。
SSIの発表では、酒匠の認定を受けた人は626です(2026年8月末現在)。同じ時点で、唎酒師は42,198、焼酎唎酒師は9,067です。初回合格率の約30%は、唎酒師・焼酎唎酒師の各コースのページに掲載されている合格率(約73%~約92%)より低く、酒匠の公式サイトも「難関」と表現しています。勉強時間の公式な目安はないため、この記事では書きません。
勉強方法
講習は、テキスト『日本酒の基』と『新訂 焼酎の基』(または『焼酎の基』2026年初版)の基礎知識を、すべて理解している前提で進みます。公式の受講受験要領では、特に「原料」「製法」「歴史」「テイスティング」の章の復習がすすめられています。
要領ではさらに、いろいろな日本酒・本格焼酎・泡盛を自分で用意して4タイプを見分けるテイスティングをすることと、テキストのセールスプロモーション編を参考に販売企画の例を考えておくことがすすめられています。
過去問はある?
過去問や出題例の公開は、酒匠の公式サイトでは確認できませんでした。試験の範囲と形式は、講習会のページの「試験内容とスケジュール」で確認できます。
合格したら:認定と年会費
合格したら認定料25,300円(税込)を納めます。認定料には認定証書と認定章が含まれます。認定の条件は、①認定会員で、唎酒師・焼酎唎酒師であること、②第1次~第4次の試験結果が基準に達していること、③認定料を納めていることの3つです。
認定会員は年会費制で、年会費は税込16,500円です(支払い条件によって減額される場合あり)。会員期間は1年ごとに自動で更新されます。年会費を払わないと会員資格を失うことがあり、その場合は名刺などで有資格者であることを示す権利もなくなります(SSI認定会員規約 第5条・第6条・第9条~第11条)。酒匠を取ったことで年会費が変わるかどうかは、公式情報では確認できませんでした。
よくある質問
Q. 唎酒師だけ持っていれば受けられますか?
A. 受けられません。唎酒師と焼酎唎酒師の両方が必要です。まだ取っていない方の取得コースに申し込み済みなら、酒匠のコースを受講受験できます。
Q. 国際唎酒師を持っていれば受けられますか?
A. 国際唎酒師・国際焼酎唎酒師は、条件の「唎酒師」「焼酎唎酒師」に含まれません。
Q. 通信やオンラインで取れますか?
A. 公式サイトに掲載されているコースは2日間の会場受講だけで、試験も会場(東京・大阪)で受けます。
Q. 費用は全部でいくらですか?
A. 酒匠の分は受講受験料114,400円と認定料25,300円(税込)です。唎酒師・焼酎唎酒師の費用と年会費は別にかかります。
Q. 不合格になったらどうなりますか?
A. 受講日の翌月から1年以内なら、不合格だった試験だけを受け直せます(15,400円・税込)。期限を過ぎたら講習会から申し込み直しです。
Q. 合格発表はいつですか?
A. 受験日の2週間後に、メールで通知されます。
公式情報
- 酒匠とは(酒匠公式サイト)
- 受講受験資格・認定条件(酒匠公式サイト)
- 2日間の会場受講(講習会・試験・費用)
- カリキュラムと教材
- 酒匠+焼酎唎酒師 受講受験パック
- 資格一覧(日本酒サービス研究会)
- 和酒マスターテイスター(日本酒サービス研究会)
- 認定会員規約(日本酒サービス研究会)
- 概要(日本酒サービス研究会)
この記事は、日本酒サービス研究会(SSI)とは関係なく独自にまとめたものです。「唎酒師」は登録商標です。この記事では「酒匠」「焼酎唎酒師」を含め、資格を指し示すために名称を用いています。詳細は必ず公式ページで確認してください。
まとめ
- SSIが唎酒師・焼酎唎酒師の上位に位置づける民間資格
- 受講受験には唎酒師と焼酎唎酒師の両方が必要(取得コースに申込済みも可)
- 2日間の会場講習のあと、第1次~第4次のテイスティングを伴う記述式の試験
- 受講受験料114,400円+認定料25,300円(税込)。初回合格率は約30%(SSI掲載)
- 認定会員の年会費を払い続けないと、有資格者であることを示せなくなることがある



まず唎酒師と焼酎唎酒師の両方を取って、それから2日間の講習に進むんですね。



取得コースに申込済みでも受講はできる。ただ認定には期限内の手続きが要るからな。



まずは唎酒師から勉強したいです。お酒の種類も、あわせて知っておきたいです。



いい心がけだ。唎酒師やお酒の種類の記事があるから、続けて読んでみてくれ。
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