新人 けんた先輩、板前になるには、何か資格が要るんですか?



調理の仕事そのものに、必須の資格はない。ただ要る場面がある。



どんな場面ですか? 全部取るのは大変そうで……。



名乗るとき、店を開くとき、ふぐを扱うときだ。順に整理しよう。
調理の仕事そのものに、必須の資格はありません。ただし、①「調理師」を名乗るには免許、②お店には食品衛生責任者、③ふぐの処理には都道府県の資格が、場面ごとに関わってきます。
この記事の要点
- 調理師は名称独占の国家資格。免許がなくても調理の仕事はできるが、「調理師」を名乗れるのは免許を受けた人だけ
- 飲食店では、営業者が食品衛生責任者を定める。調理師・製菓衛生師・栄養士などは講習なしでなれ、それ以外は約6時間の講習を受ける
- ふぐの処理は、都道府県知事等が認めた人(ふぐの資格を持つ人)が行う。名前も試験も都道府県で違う
- 調理師免許の取り方は、養成施設で1年以上学ぶか、実務2年以上で調理師試験に合格するか
※2026年9月23〜27日に確認した公式情報にもとづきます。
※記事の最後で、問題演習アプリ「CHEF DRILL」と「ふぐ道場」を紹介しています。CHEF DRILL の無料体験はこちら・ふぐ道場 の無料体験はこちら。(試験の実施団体とは無関係・非公式)
3つの資格の違い
| 資格 | 役割 |
|---|---|
| 調理師 | 国家資格(名称独占)。都道府県知事の免許 |
| 食品衛生責任者 | お店ごとに営業者が定める衛生の責任者。講習で取る |
| ふぐの資格 | 都道府県の免許・登録。東京都は「ふぐ取扱責任者」、大阪府は「ふぐ処理登録者」 |
調理師:名乗るための免許
調理師法にもとづく国家資格で、都道府県知事の免許を受けた人だけが「調理師」を名乗れます。名称独占の資格なので、調理の仕事そのものは、免許がなくてもできます。
- 養成施設ルート:調理師養成施設で1年以上学び、卒業すると、試験なしで免許を申請できる
- 試験ルート:中学校卒業以上で、飲食店などで2年以上調理の仕事をすると、調理師試験を受けられる。パート・アルバイトは、週4日以上・1日6時間以上なら実務に数えられる
試験の全国合格率は60.4%(令和7年度・厚生労働省公表)です。合格・卒業のあと、住所地の都道府県知事に免許を申請します。




食品衛生責任者:お店に必要な責任者
飲食店やキッチンカーなど、営業許可や届出が必要なお店では、営業者が食品衛生責任者を定めます(食品衛生法施行規則 別表第十七)。国家試験はありません。
- 資格ルート:調理師・製菓衛生師・栄養士・管理栄養士などを持っている人は、講習なしでなれる
- 講習ルート:それ以外の人は、養成講習会を受ける。国の標準は約6時間+確認試験(食品衛生法3時間・食品衛生学2.5時間・公衆衛生学0.5時間)
受講料は地域で違います。会場で受ける講習は、東京都12,000円、大阪府10,500円、愛知県7,000円でした(2026年9月26日時点)。有効期限や更新はありません。
調理師は、試験に合格しただけでは足りず、免許を受けている必要があります。東京都食品衛生協会は、調理師試験の合格書では、講習が免除される人向けの確認証を交付できないとしています。


ふぐの資格:ふぐを処理するための資格
ふぐを処理するには、都道府県知事等が認めた人(ふぐの資格を持つ人)に処理させる必要があります(食品衛生法施行規則 別表第十七)。資格の名前も試験も、都道府県で違います。
- 東京都:「ふぐ取扱責任者」。令和5年度から受験資格がなく、調理師免許がなくても受けられる
- 大阪府:「ふぐ処理登録者」。学科と、実技・鑑別の試験がある
- 国には「ふぐ処理者の認定基準」があり、各都道府県はその出題範囲を採用している
釣ったふぐを家庭でさばくのは危険です。厚生労働省は、素人判断や素人による取扱い・調理は危険としています。


どれから取る?状況別の考え方
- 調理の実務が2年以上ある:調理師試験の受験資格を満たす
- 実務の経験がなく、これから学ぶ:調理師養成施設ルート(1年以上)
- 自分のお店を開く:食品衛生責任者が必要。調理師の免許があれば講習は不要
- ふぐを扱うお店で働く・開く:働く都道府県のふぐの資格
お店を開く場合の営業許可などの手続きは、保健所で確認してください。
筆者の体験メモ
- 調理師免許:正直なところ、飲食業でも必須の資格ではありません。無くても働けますし、開業するときも講習を受ければ食品衛生責任者になれます。昔はふぐ免許を取るのに調理師免許が前提でしたが、それ以外では、やる気やプロ意識、自分の納得、転職での有利さのための資格だと感じています
- ふぐ免許:こちらは和食の業界では必須だと感じています。和食の板前でふぐ免許を持っていないと、陰で軽く見られることがありますし、転職でも不利になりがちです
※筆者個人の体験と考えです。法令や基準を示すものではありません。
よくある質問
Q. 調理師免許がないと、板前になれませんか?
A. なれます。調理の仕事そのものは、免許がなくてもできます。ただし、「調理師」を名乗れるのは、免許を受けた人だけです。
Q. 調理師免許があれば、食品衛生責任者になれますか?
A. 講習なしでなれます。ただし、試験に合格しただけでは足りず、免許を受けている必要があります。
Q. 食品衛生責任者に、更新はありますか?
A. 有効期限や更新はありません。責任者が替わったときは、保健所に変更を届け出ます。
Q. ふぐの資格は、全国共通ですか?
A. いいえ。資格の名前も試験も、都道府県ごとに違います。国の認定基準はあり、各都道府県がその範囲を採用しています。
Q. 調理師でなくても、ふぐの試験を受けられますか?
A. 東京都は令和5年度から、受験資格がなく、調理師免許がなくても受けられます。ほかの都道府県は、それぞれの案内で確認してください。
公式情報
この記事は、国・都道府県とは関係なく独自にまとめたものです。資格の要件や手続きは、必ず各公式ページで確認してください。
まとめ
- 調理の仕事そのものに、必須の資格はない
- 「調理師」を名乗るには免許。取り方は養成施設か、実務2年+試験
- お店には食品衛生責任者。調理師などは講習なしでなれる
- ふぐの処理には、都道府県のふぐの資格。家庭ではさばかない



まず、自分が今どの場面にいるのか考えてみます。



それがいい。必要な資格は、場面ごとに決まっている。



調理師もふぐも、試験があるんですね。非公式のアプリがあるとか?



ある。ただし土台は実務と自分の勉強だ。アプリはその補助だぞ。


調理師試験・ふぐ資格試験の対策をスマホで進めたい方へ
「CHEF DRILL」と「ふぐ道場」は、試験を実施する都道府県・指定試験機関・厚生労働省とは関係のない非公式アプリです。合格を保証するものではありません。
どちらも、アクセスコード不要の無料体験を用意しています。詳しい説明や購入は、体験版からたどれるnoteの記事に書いています。







