新人 けんた先輩、消費期限と賞味期限って、結局どう違うんですか?



消費期限は安全に食べられる期限、賞味期限はおいしく食べられる期限だ。



賞味期限が切れたら、もう食べられないんですよね?



そうとは限らない。消費期限は過ぎたら食べないよう、消費者庁が案内している。
消費期限は安全性を欠くおそれがないと認められる期限、賞味期限は期待されるすべての品質が十分に保たれると認められる期限です。どちらも、開封前の状態で、定められた方法で保存した場合の期限を表します。
この記事では、2つの違い、期限の表示のしかた、期限の表示を省略できる食品を、消費者庁の資料で整理します。食品表示検定の学習でも、基準日の時点のルールで確かめたい項目です。
この記事の要点
- 消費期限は、品質が急速に劣化しやすい食品(弁当・そうざいなど)の期限。賞味期限は、それ以外の食品(スナック菓子・缶詰など)の期限で、過ぎても品質が保たれていることがある
- 消費期限か賞味期限かを「5日」で分ける考え方は、平成20年に解消され、消費者庁も推奨していない
- 期限は原則「年月日」。賞味期限で製造から3か月を超えるなら「年月」でもよく、期限が月の途中なら、その前の月を表示する
- 期限の表示を省略できるのは、でん粉・チューインガム・冷菓・砂糖・アイスクリーム類・食塩及びうま味調味料・酒類・氷など。保存の方法の省略には「常温で保存すること以外に留意すべき事項がないもの」も加わる
※2026年10月21日時点の消費者庁の公表情報にもとづきます(消費者向けの容器包装入りの加工食品の話です)。
※記事の最後で、試験の実施団体とは関係のない非公式の問題演習アプリ「うらがえし手帖」を紹介しています。無料体験はこちら。
消費期限と賞味期限の違い
| 消費期限 | 定められた方法で保存した場合に、腐敗や変敗などの品質の劣化で安全性を欠くおそれがないと認められる期限を示す年月日 |
|---|---|
| 賞味期限 | 定められた方法で保存した場合に、期待されるすべての品質の保持が十分に可能と認められる期限を示す年月日。期限を超えても、品質が保たれていることがある |
| 使い分け | 品質が急速に劣化しやすい食品は消費期限 (弁当・調理パン・そうざい・生菓子類・生めん類など) それ以外は賞味期限 (スナック菓子・即席めん類・缶詰など) |
| 前提条件 | どちらも、開封前の状態で、表示された保存方法で保存した場合の期限 |
消費者庁の消費者向けの説明では、消費期限は「食べても安全な期限」、賞味期限は「おいしく食べることができる期限」とされています。消費期限を過ぎた食品は食べないでください。賞味期限を過ぎた食品は、必ずしもすぐに食べられなくなるわけではなく、食べられるかどうかを消費者自身も確かめることが大切だと案内されています。
「5日」で分ける考え方は、今は使われていない
期限表示が始まった平成7年に、消費期限と賞味期限を「5日」で区別する考え方が通知されました。しかし、用語の定義にもとづく期限設定とはいえないとして、平成20年に解消されています。現在は、消費者庁も推奨していません。
消費者庁のガイドラインは、消費期限を、微生物試験など安全性にかかわる試験・検査の結果を優先して設定する期限、賞味期限を、理化学試験や官能検査など品質の試験・検査の結果を優先して設定する期限と整理しています。古い解説に「5日」の目安が書かれていても、今の考え方とは違います。
期限の表示のしかた
原則は、消費期限または賞味期限である旨の文字を冠した「年月日」で表示します。ただし、賞味期限で、製造または加工の日から賞味期限までの期間が3か月を超える場合は、「年月」だけの表示でもよいとされています。
年月で表示すると、期限は月末までと解されます。そのため、賞味期限が7月18日なら「7月」ではなく、18日を切り捨てて「6月」と表示します(賞味期限が月の末日の場合は、その月を表示)。消費者庁のQ&Aに挙がっている例です。
保存の方法も必須の表示事項で、食品の特性に従って表示します。食品衛生法で保存の方法の基準が定められた食品は、その基準に従います。
期限の表示を省略できる食品
消費者向けの容器包装入りの加工食品では、次の食品は期限の表示を省略できます。保存の方法の省略は、これに「常温で保存すること以外に留意すべき事項がないもの」が加わります。
| 期限表示 | でん粉 チューインガム 冷菓 砂糖 アイスクリーム類 食塩及びうま味調味料 酒類 飲料水・清涼飲料水 (ガラス瓶入り〔紙栓を除く〕 またはポリエチレン容器入り) 氷 |
|---|---|
| 保存方法 | 上の9つ +「常温で保存すること以外に 留意すべき事項がないもの」 |
常温で保存すること以外に留意すべき特段の事項がない食品は、牛乳と乳飲料を除いて、常温で保存できる旨の表示が省略されていることがあります。
保存の方法の省略に、うま味調味料が明記された
保存の方法を省略できる食品の区分は、2026年4月1日の改正で、「食塩」から「食塩及びうま味調味料」に改められ、うま味調味料が明記されました。期限の表示の区分は、改正前から「食塩及びうま味調味料」です。
食品表示検定の第34回(2026年11月12日〜12月6日)の法令基準日は、この改正の施行日と同じ2026年4月1日です。同じ日の施行を基準日の範囲に含めるかどうかは、協会の案内の字面だけでは確認できません。
確認問題(うらがえし手帖の問題から)
「うらがえし手帖」の全499問から1問どうぞ(体験版の10問には入っていません)。解いたあとに、選択肢ごとの根拠が出る作りです。
現行の食品表示基準で、保存の方法の表示を省略できる食品として、最も適切なものを1つ選びなさい。
- 冷凍食品
- うま味調味料
- 牛乳
- 要冷蔵の生めん
答え:2番目。保存の方法の表示を省略できる食品は、でん粉、チューインガム、冷菓、砂糖、アイスクリーム類、「食塩及びうま味調味料」、酒類、一定の容器に入った飲料水及び清涼飲料水、氷、常温で保存すること以外に留意すべき事項がないもの。2026年4月1日の改正で、保存の方法を省略できる食品の区分が『食塩』から「食塩及びうま味調味料」に改められ、うま味調味料が明記された。期限の表示を省略できる食品の区分は改正前から食塩及びうま味調味料で、保存の方法がこれにそろった。牛乳や冷凍食品、冷蔵が必要な生めんは保存の方法を表示する。
選択肢ごとの根拠(アプリの表示)
- 1番目:冷凍食品は省略できる食品に当たらず、保存の方法を表示する。
- 2番目:2026年4月1日の改正で、省略できる食品として食塩と並んで明記された。
- 3番目:牛乳は省略できる食品に当たらず、保存の方法を表示する。
- 4番目:冷蔵が必要で常温以外の留意事項があり、省略できない。
よくある質問
Q. 賞味期限が過ぎた食品は、食べられませんか?
A. 賞味期限を過ぎても、すぐに食べられなくなるわけではありません。消費者庁は、食べられるかどうかを消費者自身も確かめるよう案内しています。消費期限を過ぎた食品は、食べないでください。
Q. 開封したあとも、期限まで大丈夫ですか?
A. 期限は、開封前の状態で、表示された保存方法で保存した場合のものです。開封後は、期限内でも安全に食べられるとは限らないため、なるべく早く食べるよう案内されています。
Q. 製造年月日だけの表示はできますか?
A. できません。製造年月日だけの表示は認められておらず、消費期限または賞味期限の表示が必要です。そのうえで、任意で製造年月日を併記することはできます。
Q. 期限は誰が決めるのですか?
A. 原則として、輸入食品以外は製造業者・加工業者・販売業者が、輸入食品は輸入業者が、責任を持って期限を設定し、表示します。
Q. アイスクリームに期限が書かれていない場合があるのはなぜですか?
A. アイスクリーム類は、期限の表示を省略できる食品に挙げられているためです。保存の方法も省略できます。
公式情報
- 消費者庁『食品表示基準』(2026年10月1日の改正まで)
- 消費者庁『食品表示基準』新旧対照条文(2026年4月1日施行の改正)
- 消費者庁『食品期限表示の設定のためのガイドライン』(令和7年3月・食品表示基準Q&A別添)
- 食品表示法等(法令及び一元化前の基準等)(消費者庁)
この記事は、消費者庁・食品表示検定協会とは関係なく独自にまとめたものです。表示の最新の扱いは、必ず消費者庁の公表資料で確認してください。
まとめ
- 消費期限は安全性、賞味期限は品質の期限。どちらも開封前・定められた保存方法が前提
- 傷みやすい食品は消費期限、それ以外は賞味期限。「5日」で分ける考え方は、今は推奨されていない
- 賞味期限が製造から3か月を超えるなら年月表示も可。7月18日なら「6月」と書く
- 期限の省略は9区分。保存の方法は、うま味調味料の明記(2026年4月1日)と「常温で保存すること以外に留意すべき事項がないもの」も省略できる



5日で分けるのは古いんですね。年月表示は前の月にするのも覚えます!



いいぞ。省略できる食品は、期限と保存の方法で少し違うから注意だ。



表にして、声に出して覚えます。ほかの記事も読んでみます!



その調子だ。繰り返しには、うちの非公式アプリも使えるぞ。
試験の全体像は、次の記事にまとめています。


試験問題が公開されていない理由と、代わりの練習のしかたは、こちらにまとめています。


食品表示検定(中級)の対策をスマホで進めたい方へ
『うらがえし手帖』は、食品表示検定を実施する一般社団法人食品表示検定協会とは関係のない非公式アプリです。合格を保証するものではありません。
期限の省略のように、改正やただし書きで答えが変わる論点は、解説に「法令の時点」(施行日・改正前のルールなど)が出るので、いつの時点のルールかを確かめながら進められます。対象は中級だけです。
② 詳しい説明・全499問のアクセスコード購入はnoteへ








