新人 けんた先輩、カフェで働くなら、コーヒーインストラクター検定を取るといいんですか?



2級は、コーヒーの対面販売に従事する人に求められる知識と鑑定技術を認める検定だ。



3級から順番に受けないと、2級は受けられないんですよね?大変そうだなあ。



3級がなくても2級は受けられる。ただし2級は、講習会を受けた人だけが受験できるぞ。
コーヒーインストラクター検定の級の違い・受験資格・講習会と試験の形式・費用・日程・合格基準・合格率を、全日本コーヒー商工組合連合会と全日本コーヒー検定委員会の公式情報(一次情報)だけで整理します。
この記事の要点
- 全日本コーヒー商工組合連合会の民間検定。3級・2級・1級・コーヒー鑑定士があり、2級→1級→鑑定士の順に取る(3級は2級の条件ではない)
- 2級・1級・鑑定士は「講習会+検定試験」のセット。講習会を受けた人だけが試験を受けられ、定員を超えると抽選
- 合格基準は2級70点以上、1級は学科・実技とも80点以上。費用は2級30,000円・1級50,000円(税込)に、教本5,000円と合格後の認定登録料5,000円が別にかかる
- 2級の合格率は第44〜46回(2025年春〜2026年春)で88.2%・86.8%・74.1%。2025・2026年の2級の申込みは、春の回が1月、秋の回が7〜8月で、どちらも約2週間だけ
※2026年10月3日時点の公式情報にもとづきます。
コーヒーインストラクター検定とは?
全日本コーヒー商工組合連合会が、コーヒーの正しい知識の普及と技術の向上を目的に、2003年秋に立ち上げた資格認定制度です。2006年春からは、業界や勤め先を問わず、一般の人も受けられるようになりました。国家資格ではなく、業界団体の民間検定です。
運営・管理は、連合会の傘下に作られた「全日本コーヒー検定委員会」(J.C.Q.A.=Japan Coffee Qualification Authority)が行っています。
3級・2級・1級・鑑定士の違い
- 3級:コーヒーに関する入門の検定。連合会の会員企業などが開く講習会を受講すれば認定される
- 2級:コーヒーの対面販売に従事する人に求められる、基礎的な知識と鑑定技術
- 1級:コーヒー製造業者に求められる、プロとして必要な専門知識と鑑定技術
- コーヒー鑑定士:原料調達・製造管理・品質管理などの、極めて高度で専門的な知識と鑑定技術。商品設計・生豆鑑定・品質管理の3教科の単位制
検定委員会は「インストラクター2級 ⇒ 1級 ⇒ 鑑定士の順に取得」すると案内しています。一方、3級は「2級受験の必須条件ではありません」とされていて、3級を飛ばして2級から受けられます。
2級を取るまでの流れ
2級は、申込み(多い会場は抽選)→ 受講料・受験料の振込み → 講習会(1日)→ 検定試験 → 合否の郵送 → 認定登録料の振込み → 認定証の送付、の順に進みます(検定委員会の「お申し込み」ページ)。


どんな人に向いている?
連合会は、コーヒー業界で働くプロと、コーヒーを飲むのが好きな一般の人の両方を検定の対象にしています。2級は「コーヒーを飲むだけでなく詳しく勉強したい方」も対象と案内されています。コーヒーの製造や、原料調達・品質管理の仕事に関わる人は、1級・鑑定士も目標になります。
コーヒーマイスターとの違い
名前の似た「コーヒーマイスター」は、日本スペシャルティコーヒー協会(SCAJ)が主催する別の資格です。同協会の養成講座を修了し、認定試験に合格すると認定されます。養成講座を受けられるのは、同協会の会員(会員企業に勤める人・個人会員)です(2026年秋の第44期の案内)。
資格の基本情報
| 名称 | コーヒーインストラクター 検定(3級・2級・1級) ・コーヒー鑑定士 |
|---|---|
| 資格区分 | 民間検定 |
| 主催団体 | 全日本コーヒー 商工組合連合会 |
| 運営団体 | 全日本コーヒー 検定委員会(J.C.Q.A.) (3級は会員企業など) |
| 受験資格 | 2級:条件なし (日本語の講習・試験に 通訳なしで参加できる人) 1級:2級合格者 鑑定士:1級合格者 |
| 検定形式 | 講習会+検定試験 (講習会の受講者だけ 受験できる) |
| 合格基準 | 2級:70点以上 1級:学科・実技とも 80点以上 鑑定士:教科ごとに 80点以上 |
| 受験料 | 2級:30,000円 1級:50,000円 (講習料込み・税込) ほかに教本5,000円 |
| 合格率 | 2級:74.1% (第46回・2026年春) |
| 試験日程 | 2級:春と秋の年2回 1級:年1回(夏) 鑑定士:2026年は10月 |
| 公式情報 | コーヒーインストラクター 検定(検定委員会) |
受講・受験資格
- 3級:コーヒーに興味のある人(開催企業の講習会を受ける)
- 2級:日本語の講習を理解し、試験を受けられる人。国籍・年齢・性別・経験は問わない。3級がなくても受験できる
- 1級:2級の合格者で、検定委員会の1級講習会を受けた人
- 鑑定士:1級の合格者で、鑑定士の講習会を受けた人
2級・鑑定士は「本検定講習会を受講された方のみ検定試験を受験できます」とされ、試験だけの参加はできません。1級は過去10年以内、鑑定士は過去に講習会を受けた人なら「試験のみ」でも申し込めます。ただし1級の講習会は受講から10年が有効期限で、10年以内に合格しなければ講習会から受け直しです。
検定委員会のQ&Aでは、1級から受けることは「できません」と明記されています。2級から順に取ります。



じゃあ、申込みさえすれば、誰でも必ず2級の講習会に出られるんですね!



そうとは限らない。定員を超えた会場は抽選で、結果はあとで郵送で届くんだ。



なるほど。それなら、いきなり1級に申し込んでおけば早く上に行けますね。



それはできない。1級は2級の合格者だけが対象だ。まずは2級から順に取るんだぞ。
講習会と検定試験の内容・合格基準
2級・1級・鑑定士は、どれも講習会と検定試験のセットです。試験は講習会と同じ会場で行うと案内され、講習会と試験の会場を別々にすることはできません。
2級:講習会1日+試験60分(70点以上で合格)
- 講習会:1日。10時から16時30分まで講習、そのあと17時まで質疑応答(試験案内)
- 検定試験:後日、講習会と同じ会場で60分(午前の部10時〜11時か、午後の部13時〜14時)。東京・京阪神・中部は、受験番号によって午前か午後かが分かれる
- 合格基準:70点以上。合格認定料(認定登録料)を納めると2級に認定
- 合否:取得点数と合否が、本人あてに郵送で届く
2級の規約では、講習会を休んだり遅刻・早退したりしても試験は受けられますが、受講料の返金や受講資格の持ち越しはありません。一方、試験開始時刻に遅刻すると失格です(公共交通機関の遅延証明がある場合の扱いは規約に定めがあります)。問題数や出題形式は、公式情報では確認できませんでした。
1級:学科・実技の講習会+試験(両方80点以上)
- 講習会:学科と実技の2日間(各日9時台〜16時30分、そのあと質疑応答)
- 検定試験:1日で実技①(10時30分〜12時)・実技②(12時20分〜13時20分)・学科(14時10分〜15時40分)
- 合格基準:筆記(学科)と実技の2教科とも80点以上。片方だけ80点以上では合格にならない
鑑定士:3教科の単位制(教科ごとに80点以上)
- 商品設計:市場や要望に対し、品質・コスト・製造条件などを考えて商品設計の仮説を立てられること
- 生豆鑑定:生豆の知識と、外観からカップテストに至る鑑定技術で、品質格付や原料価格の妥当性などを見極められること
- 品質管理:品質に原因がある問題が起きたとき、環境や設備に応じた改善策・解決策を示せること
講習会は教科ごとに1日(10時〜17時)で、申込みも教科別です。80点以上を取った教科は、その教科の「マスター」として単位が認められ、3教科すべてのマスターになるとコーヒー鑑定士に認定されます。
不合格だったときの再試験
- 2級:次の回に限り、講習会なしで再試験を受けられる(受験料5,000円)。再試験も不合格なら、次は講習会から
- 1級:同じ年に、不合格の教科だけ再試験を受けられる(1教科5,000円。2026年は第1期が10月25日、第2期が12月6日)。再試験も不合格なら、次からは合格した教科も受け直し
- 鑑定士:単位を取れなかった教科を、次回以降に受け直す(1教科10,000円)。取った単位は永久資格



2級は70点で合格なんですね。1級も、2教科の合計で決まるんですか?



合計ではない。学科と実技、それぞれで80点以上が要る。片方だけでは足りないんだ。



もし試験に落ちたら、また高い講習料から全部払い直しになるんですか……?



2級は次の回に限り、講習なしで再試験を受けられる。受験料は5,000円だ。
試験日・申込期間
2級は春と秋の年2回、1級は年1回(夏)です。鑑定士の講習会と試験は、2026年は10月です。2026年の日程は次のとおりです。
2026年の日程(参考)
| 2級 第46回 (春) | 申込:1月6日〜1月19日 講習会:4月4日〜19日 試験:5月16日(土) |
|---|---|
| 2級 第47回 (秋) | 申込:7月22日〜8月4日 講習会:10月31日〜 11月15日 試験:12月5日(土) |
| 1級 第22回 | 申込:3月3日〜3月16日 試験:第1期 7月4日 第2期 8月22日 再試験:10月25日 ・12月6日 |
| 鑑定士 第21回 | 申込:7月1日〜7月17日 講習会:10月2日〜4日 試験:10月24日(土) |
出典は検定委員会の「日程・年間予定」「受験のご案内」です(2級第46回は、同ページの2025年10月時点の保存版で確認)。講習会は会場ごとに日が分かれていて、受けるのは2級が1日、1級が2日続きです。申込みは各期間の初日12時から最終日17時までで、締切を過ぎた回には申し込めません。
2025年も、2級の申込みは春の回が1月、秋の回が7〜8月でした。最新の日程は、検定サイトの「日程・年間予定」で確かめましょう。
会場と定員
2026年秋の2級(第47回)の会場は、東京・京阪神(神戸市)・中部(名古屋市)・西日本(福岡市)・東北(仙台市)・熊本で、北海道・北陸は開かれません。会場は回によって変わります。2026年の案内では、定員は2級が合計880名、1級が合計500名、鑑定士が東京・京阪神の各20名で、超えた場合は抽選です。
申込みの方法
申込みは、検定サイトのフォーム(インターネット)、申込書のメール添付、郵送のいずれかです。電話では受け付けていません。会社でまとめて申し込む団体申込もあります。抽選の結果は申込者全員に郵送で届き、受講・受験料を振り込んだ人に、講習会と試験で共通の受講・受験票が送られます。
3級の講習会はどこで受ける?
3級は、検定委員会ではなく、連合会の会員企業・賛助会員企業がそれぞれ独自に開いています。日程・場所・定員は開催企業ごとに違い、連合会や検定事務局には開催情報がないと案内されています。検定サイトの「3級 開催企業」のページに企業の一覧があり、オンライン講習と書かれた企業もあります。受講料も開催企業ごとで、全国共通の金額は公表されていません。
受講料・受験料(費用)
| 2級 | 講習会受講料 25,000円 検定受験料 5,000円 合計 30,000円 |
|---|---|
| 1級 | 講習会受講料 40,000円 検定受験料 10,000円 (筆記・実技 各5,000円) 合計 50,000円 |
| 鑑定士 | 講習会受講受験料 1教科 50,000円 (講習だけの申込みは不可) |
| 教本 | 5,000円(送料別) 2級・1級・鑑定士共通 |
| 認定 登録料 | 合格後 5,000円 (2級・1級・鑑定士・ マスターとも) |


金額はすべて税込で、検定委員会の「受験のご案内」(2026年10月3日確認)によります。教本は2026年2月の改訂版から5,000円です。教本なしでは講習会を受けられないため、持っていない人は申込みのときに一緒に買います。教本を持っていない人が2級を受けると、受講料・受験料と教本で35,000円(送料別)、合格すると認定登録料がさらに5,000円かかります。
振込み後に取りやめると、講習日・受験日の31日以上前でも10%、16〜30日前は50%、15日前から当日は100%のキャンセル料がかかります(2級・1級の規約)。
合格率と難易度
連合会は、検定サイトの「取得状況・合格率」に、最新の1回分の受験者数・合格者数・合格率を載せています。2級の第44〜46回は次のとおりです(第44回・第45回は、同じページがInternet Archiveに保存された版〔2025年8月6日・2026年4月27日保存〕で確認。合格率=合格者÷受験者)。
| 第46回 (2026年春) | 74.1% 受験者 919名 合格者 681名 |
|---|---|
| 第45回 (2025年秋) | 86.8% 受験者 866名 合格者 752名 |
| 第44回 (2025年春) | 88.2% 受験者 909名 合格者 802名 |


合格者の数には、再試験の合格者も含まれています(第46回は「内再試験合格者 19名」)。連合会の表示は74%・87%・88%です。第46回(2026年春)は、その前の2回より合格率が低くなりました。
1級・鑑定士の合格者数
- 1級 第21回(2025年):受験者599名・合格者159名(うち再試験合格者55名)。連合会の表示は「15%」
- 鑑定士 第20回(2025年):受験者125名・合格者3名(2.4%)。教科ごとのマスター合格は、商品設計10名・生豆鑑定2名・品質管理3名
1級は、表示の「15%」と人数の割り算(159÷599=約26.5%)が合いません。計算の方法は公式情報で確認できなかったため、ここでは両方を載せます。累計の認定者は、2026年6月現在で2級23,433名・1級1,879名・鑑定士60名です。
難易度はどのくらい?
2級は第44〜46回で74〜88%が合格していて、合格基準は70点です。ただ第46回の総評では、正しく理解していないと正答できない問題で不正解が多かったとされています。1級は合格基準が80点に上がり、学科と実技の両方で取る必要があります。鑑定士は第20回で125名中3名の合格でした。勉強時間の目安は、公式情報では示されていません。



2級は7〜9割が合格なんですね。それなら勉強しなくても受かりそうです!



油断は禁物だ。2026年春の第46回は74.1%で、前の2回より低かったんだぞ。



1級の合格率は15%なんですよね?2級とくらべて、ずいぶん低いんですね。



15%は連合会の表示だ。人数で割ると約26.5%で合わないから、両方見ておこう。
勉強方法と過去問
中心になるのは「コーヒー検定教本」(2級・1級・鑑定士共通)と講習会です。教本は一般の書店では売っておらず、検定サイトから申し込みます。教本の正誤表・改訂表も検定サイトで公開されています。
独学で合格できる?
2級・1級・鑑定士は講習会の受講が試験を受ける条件なので、独学だけで受験することはできません。教本を読んでから講習会に出ると、講習の最後の質疑応答で分からない点を確かめやすくなります。検定サイトには、2級の講習会で出た質問と答えをまとめた「2級講習会 Q&A」と、試験の総評も載っています。
過去問はどこで手に入る?
公式の過去問は公開されていません。2級の規約でも、解答用紙の返却や、問題・解答そのものの公開はしないとされています。
合格したら:認定登録と資格の扱い
合格したら認定登録料(5,000円)を振り込むと認定され、認定証が送られます。2級・1級の認定登録料には、認定証・認定カード・ブローチの代金が含まれます。鑑定士とマスターは、認定証・認定カードの代金を含みます。
コーヒー鑑定士の資格と、取得した教科の単位は、どちらも永久資格と案内されています。
よくある質問
Q. 3級を持っていなくても2級を受けられますか?
A. 受けられます。3級は2級を受けるための必須条件ではありません。
Q. いきなり1級から受けられますか?
A. できません。1級は2級の合格者が対象で、2級から順に取ります。
Q. 講習会を受けずに試験だけ受けられますか?
A. 2級はできません(不合格だった人の次の回の再試験は除く)。1級は過去10年以内、鑑定士は過去に講習会を受けていれば「試験のみ」で申し込めます。
Q. 何歳から受けられますか?
A. 2級は年齢を問いません。連合会によると、合格者の最年少は11歳です。
Q. 3級の講習会の日程や受講料は、どこで分かりますか?
A. 3級は会員企業などが独自に開くので、検定サイトの「3級 開催企業」の一覧から、各企業に確認します。
Q. 合格発表はどうやって分かりますか?
A. 2級は、取得点数と合否が本人あてに郵送で届きます。
Q. 教本は書店で買えますか?
A. 買えません。検定サイトから申し込みます。教本なしでは講習会を受けられません。
Q. 試験の日に行けなくなったら、受験料は返ってきますか?
A. 欠席した場合の返金や、次の回への持ち越しはできません。事前に連絡しても同じです。
公式情報
- コーヒーインストラクター検定(全日本コーヒー検定委員会)
- コーヒー検定とは(資格の種類・取得状況・合格率)
- 受験のご案内(検定内容・受験資格・費用・定員)
- 日程・年間予定
- お申し込み
- コーヒーインストラクター2級検定規約
- コーヒーインストラクター3級 開催企業
- よくある質問 Q&A(検定委員会)
- コーヒーインストラクター検定(全日本コーヒー商工組合連合会)
- コーヒーマイスターとは(日本スペシャルティコーヒー協会)
- 第44期(2026年秋)コーヒーマイスター養成講座の案内(日本スペシャルティコーヒー協会)
この記事は、全日本コーヒー商工組合連合会・全日本コーヒー検定委員会とは関係なく独自にまとめたものです。日程・費用・申込方法は、必ず検定の公式サイトで確認してください。
まとめ
- 全日本コーヒー商工組合連合会の民間検定。2級→1級→鑑定士の順に取り、3級は2級の条件ではない
- 2級・1級・鑑定士は講習会+検定試験。講習会を受けた人だけが受験でき、定員を超えると抽選
- 合格基準は2級70点以上、1級は学科・実技とも80点以上、鑑定士は教科ごとに80点以上
- 費用は2級30,000円・1級50,000円(税込)+教本5,000円、合格後に認定登録料5,000円
- 2級の合格率は第44〜46回で74.1〜88.2%。申込期間は約2週間と短いので、検定サイトで日程を確認する



2級なら講習と試験で3万円、教本も入れると3万5千円くらいなんですね。



そうだ。合格したら認定登録料5,000円もかかる。申込期間は短いから見逃すなよ。



コーヒーのほかに、お茶やほかの飲み物の資格も、ちょっと気になってきました。



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