新人 けんた先輩、和食検定という試験を見つけました。板場で働く自分にも役に立ちますか?



料理や食材、器、作法、接客まで問う民間の検定だ。法律で必要な資格ではないぞ。



レベルが3つあるそうですね。いきなり一番上のレベルを受けてもいいんですか?



実務の受験条件は、公式サイトの中でも書き方が違う。両方の記述を見てみよう。
和食検定の3つのレベルの違い・認定基準・試験日・受験料・認定率(合格率)を、主催する一般財団法人 日本ホテル教育センター(和食検定本部)の公式情報だけで整理します。
この記事の要点
- 初級・基本・実務の3レベル。合否ではなく、正解率に応じて級を認定する(初級は1〜3級、基本・実務は1級・2級)
- 受験資格は「希望者全員」と案内される一方、申込みの案内には「基本レベルの認定番号は実務レベルの受験に必要」ともある。実務を受ける人は申込み前に確認を
- 試験は年2回(10月は3レベル、2月は初級・基本だけ)。会場で受ける4択のマークシート試験
- 受験料は初級4,100円・基本5,100円・実務8,200円(税込)。2025年度の認定率は初級57.3%・65.2%、基本47.5%・60.2%、実務64.4%
※2026年10月3日時点の公式情報にもとづきます。
和食検定とは?
和食検定は、一般財団法人 日本ホテル教育センターが主催する民間の検定です。主催者は「日本の食文化を正しく理解し、正しく伝えるための基礎知識」や、和の食文化を伝えるための専門知識・実務知識の理解度を測る筆記試験だと説明しています。
料理や食材だけでなく、器・箸・日本酒・日本茶、食事の作法、和食店での接客、和食に関する英語まで出題されるのが特徴です。お店を開くのに必要な資格(食品衛生責任者など)とは違い、法律で取得が求められる資格ではありません。
3つのレベルの違い
- 初級レベル:和食の初心者向け。和食文化・食材・年中行事・作法などの基礎知識(100問・60分)
- 基本レベル:和食の料理・食材やマナーに関心のある人向け。料理・接遇・和食基礎英語(200問・90分)
- 実務レベル:和食の現場で部下を指導する人向け。着物・和室での振る舞い、接遇、店舗のマネジメント、和食応用英語(200問・90分)
実務レベルの受験条件は、公式サイトの中で書き方が分かれています。「よくある質問」と「検定のレベル」の表は、受験資格を「希望者全員」(どのレベルも受験できる)としています。一方で、2026年10月22日の回の個人受験の案内には「基本レベルの認定番号は実務レベルの受験に必要」と書かれています。実務レベルを受ける人は、申し込む前に和食検定本部へ確認しておくと安心です。初級の認定は、基本の受験の条件とはされていません。


どんな人が受ける?
主催者は、和食に関心のある学生や一般の人、和食関連の仕事を目指す人、レストラン・旅館・ホテルなどで働く人、調理の仕事で日本料理の基本を復習したい人などを、主な対象に挙げています。実務レベルは、接遇の教育指導に携わる人や部下を持つ中堅社員向けです。
資格の基本情報
| 名称 | 和食検定 (初級・基本・実務) |
|---|---|
| 資格区分 | 民間検定 |
| 主催団体 | 一般財団法人 日本ホテル教育センター |
| 受験資格 | 希望者全員と案内 (実務は基本レベルの 認定番号が必要 との記載もあり) |
| 試験日程 | 年2回 10月(3レベル) 2月(初級・基本) 2026年度は 10月22日・ 2027年2月13日 |
| 試験方式 | 会場で筆記 (4択マークシート) |
| 受験料 | 初級 4,100円 基本 5,100円 実務 8,200円 (税込・2026年度) |
| 合格率 | 認定率で公表 (2025年度第2回 初級65.2% 基本60.2%) |
| 合格基準 | 正解率で級を認定 (初級は60%以上 基本・実務は 65%以上から) |
| 公式情報 | 和食検定 公式サイト |
試験の内容と認定基準
どのレベルも4択のマークシート式で、主催者の準拠テキスト(入門編・基本編・実務編の改訂版)にもとづいて出題されます。合格・不合格の1本の線ではなく、正解率に応じて級が決まります(和食検定公式サイト「検定のレベル」)。
初級レベル(100問・60分)
- 100問のうち10問程度は英語に関する出題
- 3級:正解率60%以上75%未満
- 2級:正解率75%以上90%未満
- 1級:正解率90%以上
基本レベル(200問・90分)
- 配点:料理80・接遇80・和食基礎英語40(計200)
- 2級:正解率65%以上(各項目60%以上)
- 1級:正解率85%以上(各項目80%以上)
実務レベル(200問・90分)
- 配点:振舞80・伝心80・和食応用英語40(計200)
- 2級:正解率65%以上(各項目60%以上)
- 1級:正解率85%以上(各項目80%以上)
基本・実務は各項目の最低ラインがあるので、全体の正解率が足りていても、英語などひとつの項目が60%に届かなければ2級になりません。



合格か不合格かではなく、正解率で級が決まるんですね。初級は何割で取れますか?



初級は正解率60%以上で3級だ。75%以上で2級、90%以上で1級に上がる。



基本レベルには英語もあるんですね。料理と接遇で稼げば何とかなりますか?



英語が6割に届かないと、ほかが満点でも2級にならない。英語も手を抜くなよ。
試験日・申込み・受験料
試験は毎年2月と10月の年2回行われます。10月は初級・基本・実務の3レベル、2月は初級・基本の2レベルで、実務レベルは年1回(通常10月)だけです。初級と基本は同じ日に両方受けられます(ダブル受験)が、基本と実務は併願できません。
2026年度の日程(参考)
| 第1回 | 試験日:2026年10月22日(木) 初級・基本・実務 申込み:9月3日〜9月24日 結果発表:11月4日 |
|---|---|
| 第2回 | 試験日:2027年2月13日(土) 初級・基本 申込み:2027年1月5日 〜1月22日 |
和食検定公式サイト「実施スケジュール」によります。締切を過ぎた回には申し込めないので、最新の日程は同じページで確かめましょう。
申込み方法と当日の流れ
- 申込みは公式サイトから「検定管理Eシステム」で行う(郵送・FAXは不可)
- 支払いはクレジットカードかコンビニ
- 受験票はEシステムからダウンロードして印刷して持参(スマートフォンの画面の提示は不可)。本人確認書類(運転免許証など)の原本も必要
- 2026年10月22日の回は、基本・実務が10時30分〜12時、初級が14時10分〜15時10分
個人受験の会場は、10月が札幌・東京・大阪・福岡、2月が東京・名古屋・大阪・福岡の4地域です(2026年度の案内。正式な会場は受験票で案内)。学校や会社でまとめて受ける団体受験は、1会場3名以上で申し込めます。以前あった「和食検定Web試験」は2018年7月31日で終了しており、2026年10月時点の案内は会場での筆記試験だけです。
受験料(2026年度)
| 初級 | 4,100円(税込) |
|---|---|
| 基本 | 5,100円(税込) |
| 実務 | 8,200円(税込) |
入金したあとは、受験者の都合による返金・レベルの変更・次回への振替はできません。日程を確かめてから申し込みましょう。
難易度と認定率(合格率)
和食検定本部は、回ごとに受験者数と「認定率」(いずれかの級に認定された人の割合)を公表しています。2025年度の結果は次のとおりです。
| 初級 2025年 10月 | 57.3% 受験者 262人 認定者 150人 |
|---|---|
| 初級 2026年 2月 | 65.2% 受験者 382人 認定者 249人 |
| 基本 2025年 10月 | 47.5% 受験者 118人 認定者 56人 |
| 基本 2026年 2月 | 60.2% 受験者 103人 認定者 62人 |
| 実務 2025年 10月 | 64.4% 受験者 59人 認定者 38人 |
出典は和食検定本部の結果報告(2025年度第1回〔2025年10月23日実施〕・第2回〔2026年2月14日実施〕)です。受験者は実際に受けた人の数です。


難易度はどのくらい?
2025年度の認定率は、レベルと回によって47.5%〜65.2%でした。ただし上の級ほど狭き門で、2025年度第1回の1級の割合は初級8.0%・基本16.1%・実務23.7%でした。
これまでの累計(公式サイト「検定実績」)では、基本レベルは受験者5,494人のうち認定者2,191人(39.9%)、実務レベルは524人のうち378人(72.1%)です(いつまでの累計かは、ページに書かれていません)。勉強時間の目安は、公式には示されていません。
勉強方法とテキスト
試験問題は準拠テキストをもとに出題されるので、まずは受けるレベルのテキストを読むのが基本です。主催者が発行しているテキストと問題集は次のとおりです(税込)。
- 初級:『和食検定入門編(改訂版)』3,960円、『初級レベル練習過去問題集500選』1,100円
- 基本:『和食検定基本編(改訂版)』5,500円
- 実務:『和食検定実務編(改訂版)』5,500円
- 基本・実務の問題集:『基本レベル・実務レベル練習過去問題集500選』1,320円
個人の購入は公式サイトから申し込み、支払いは代金引換です(書店での取り寄せ注文は中止)。結果発表のときには、公式サイトで正答も公開されます。
試験の前には、和食検定本部が対策講座を開いています。2027年2月の試験に向けては、福岡・大阪・東京(2026年11月)と名古屋(2026年12月)での開催が案内されています(2026年10月時点。各会場とも定員になり次第締切)。
よくある質問
Q. 和食検定はオンライン(自宅)で受けられますか?
A. 2026年10月時点の案内では、会場での筆記試験だけです。「和食検定Web試験」は2018年7月31日で終了しています。
Q. いきなり基本レベルや実務レベルから受けてもいいですか?
A. 基本レベルは、初級の認定がなくても受けられます。実務レベルは、申込みの案内に基本レベルの認定番号が必要とあるので、申し込む前に和食検定本部へ確認しましょう。
Q. 結果はいつ分かりますか?
A. 結果発表の日に公式サイトで認定者の受験番号と正答が発表され、そのあと通知表・認定書が発送されます。2026年10月22日の回は、発表が2026年11月4日10時、発送が11月9日です。
Q. 認定に有効期限や更新料はありますか?
A. 認定後の登録料や会費は不要と案内されています。有効期限・更新の決まりは、公式サイトには書かれていません。
Q. 履歴書に書けますか?
A. 主催者は、Eシステムからダウンロードできる結果通知書(兼合格証明書)を履歴書などに添付して使えると案内しています。ダウンロードできるのは原則、試験から1年間です。
Q. 申込み後にキャンセルや日程の変更はできますか?
A. できません。受験者の都合による返金・レベル変更・次回への振替は受け付けていません。
公式情報
- 和食検定とは(和食検定公式サイト)
- 検定詳細・受験資格(和食検定公式サイト)
- 検定のレベル・認定基準(和食検定公式サイト)
- 検定申込・実施スケジュール・受験料(和食検定公式サイト)
- 検定実績(和食検定公式サイト)
- テキスト(和食検定公式サイト)
- よくある質問(和食検定公式サイト)
この記事は、和食検定の主催団体とは関係なく独自にまとめたものです。日程・受験料・受験資格は変わることがあるので、申し込む前に必ず公式サイトで確認してください。
まとめ
- 和食検定は、和食の料理・作法・接遇・英語の知識を問う民間検定(主催:日本ホテル教育センター)
- 初級・基本・実務の3レベル。正解率で級を認定し、基本・実務は各項目の最低ラインもある
- 実務レベルの試験は年1回(通常10月)だけ。受験の条件は公式サイト内で書き方が分かれるので、申込み前に確認する
- 試験は年2回、会場での4択マークシート。受験料は初級4,100円・基本5,100円・実務8,200円(税込)
- 2025年度の認定率は初級57.3%・65.2%、基本47.5%・60.2%、実務64.4%(和食検定本部公表)



年2回、会場で受ける筆記試験なんですね。まずは2月の回で基本レベルを狙います。



2月の回は初級と基本だけだ。実務レベルは10月の回だけだと覚えておけ。



和食の文化のことや、調理師の資格のことも、合わせて調べておきたくなりました。



いい心がけだ。和食とユネスコの記事や資格の一覧があるから、続けて読んでくれ。
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