新人 けんた先輩、HACCPや食中毒をちゃんと学びたくて、食品安全検定が気になってます。



食の安全を科学的に学ぶ民間の検定だな。初級・中級・上級の3段階がある。



合格したら、お店に置かなきゃいけない食品衛生責任者の代わりにもなりますか?



それはならない、法律で決まった別の制度だ。協会の公表情報で順に整理しよう。
食品安全検定の初級・中級・上級の違い、受験資格、試験日、受験料、合格率、勉強方法を、一般社団法人食品安全検定協会の公表情報(一次情報)だけで整理します。
この記事の要点
- 食中毒菌・アレルゲン・異物などの危害要因とHACCPを問う民間検定。初級・中級は受験資格なしで、どちらからでも受けられる
- 初級・中級は年2回(2024〜2026年は3月と9月)、1か月の期間中に全国のテストセンターでパソコン受験。受験料は初級6,600円・中級8,800円・上級22,000円(2026年)
- 合格基準は初級70点・中級80点・上級80点。合格率は2026年9月で初級72.8%・中級35.3%(協会発表の速報)
- 食品衛生責任者など、法律で決められた資格の代わりにはならない
※2026年10月3日時点の公式情報にもとづきます。
食品安全検定とは?
食品安全検定は、一般社団法人食品安全検定協会が行う民間検定です。協会は、食品の製造・販売や開発、飲食店で働く人などに「食の安全を科学の目でみるための基本的な知識」を知ってもらうための検定だと説明しています。
2015年3月に中級、同年9月に初級が始まり、2024年11月に上級が加わりました。出題は、協会が編集したテキストにもとづきます。
初級・中級・上級の違い
- 初級:食に関わる現場で働くすべての人や、食の安全に関心のある学生などが対象。食の安全の基本的な考え方を学ぶ
- 中級:食の安全に関する現場リーダーを目指す人が対象。危害要因を分野ごとに幅広く学び、応用する力を問う
- 上級:食品安全の指導的な役割を目指す人が対象。記述式の問題があり、パソコンでの文字入力が必要


食品表示検定とは別の検定
名前の似た「食品表示検定」は、一般社団法人食品表示検定協会が行う別の検定です。食品表示検定は原材料・添加物・アレルギーなどの表示の知識を、食品安全検定は食中毒や異物などの危害要因とその管理の知識を問います。
食品衛生責任者の代わりにはならない
食品安全検定は、法律で取得が求められる資格ではありません。食品衛生法施行規則で、講習なしで食品衛生責任者になれる資格として挙がっているのは調理師・製菓衛生師・栄養士などで、食品安全検定は含まれていません。お店を開くときの手続きは、食品衛生責任者の記事を見てください。
資格の基本情報
| 名称 | 食品安全検定 (初級・中級・上級) |
|---|---|
| 資格区分 | 民間検定 |
| 実施団体 | 一般社団法人 食品安全検定協会 |
| 受験資格 | なし (上級も中級合格は 条件ではない) |
| 試験方式 | CBT方式 (テストセンターの パソコンで受験) |
| 試験時間 | 初級 60分 中級 90分 上級 120分 |
| 合格基準 | 初級 70点以上 中級 80点以上 上級 80点以上 (各100点満点) |
| 試験日程 | 初級・中級: 2026年は3月・9月 (各1か月) 上級: 2026年12月3日〜6日 |
| 受験料 | 初級 6,600円 中級 8,800円 上級 22,000円 (税込・2026年) |
| 合格率 | 初級 72.8% 中級 35.3% (2026年9月・速報) 上級 23.2% (第2回) |
| 公式情報 | 食品安全検定協会 |
試験の内容と合格基準
初級・中級は、どちらも50問です。協会のよくある質問に、分野ごとの出題数が公表されています。
初級(4択50問・60分・70点以上で合格)
- 食品安全入門・食の安全を守る仕組み:5問
- 食中毒起因微生物:16問
- 寄生虫・自然毒・化学物質:12問
- 食物アレルギー:5問
- 異物混入・その他の脅威:5問
- 食品添加物・農薬:7問
中級(50問・90分・80点以上で合格)
5択が基本で、食中毒事件の事例を題材にした事例問題が6題あります。
- 食品安全全般・法令:8問
- 食中毒起因微生物:17問
- 寄生虫・自然毒・化学物質:9問
- 食物アレルギー:5問
- 異物混入・その他の脅威:5問
- 食品添加物・農薬:6問
どちらも、いちばん多いのは食中毒起因微生物(細菌・ウイルス)の分野です。
上級(120分・80点以上で合格)
- 選択式:食品安全や危害要因の問題20問(40点)
- 記述式A:フローダイアグラムの事例で、危害要因の特定や管理方法を問う1問(20点)
- 記述式B-1:危害要因の特徴と予防対策、事故事例の原因推定と是正処置を問う1問(20点)
- 記述式B-2:一般衛生管理・HACCP・関連法規などの説明を問う1問(20点)
上級は記述式が60点分を占めます。協会のサイトで「上級試験解答の手引き」(問題例と記述式の書き方)が公開されています。



初級は70点で合格、中級は80点なんですね。中級は一気に難しくなりそう……。



中級には事例問題が6題ある。協会も、ある程度の応用力が要ると案内している。



じゃあ、いきなり中級は無理ですか?やっぱり初級から受けないとだめなんですか?



受験資格はないから中級からでもいい。初級から段階を踏む道もあると協会は言う。
試験日・申込み・受験料
初級・中級は年2回、1か月の期間中に受ける
初級・中級は、2024〜2026年は3月と9月に、それぞれ1か月の試験期間で行われています。期間中に、全国300か所以上(全都道府県)のテストセンターから会場と日時を選んで予約します。2026年9月の回は、試験期間が9月1日〜30日、個人の申込みが7月1日〜9月27日でした。
次の回の日程は、協会の受験案内で確かめましょう。協会は、期間の後半は予約が取りにくくなるとして、早めの予約か前半の受験を勧めています。
上級は年1回(2026年は12月)
| 申込期間 | 2026年9月14日〜 11月11日 (個人受験のみ) |
|---|---|
| 試験日程 | 2026年12月3日〜 12月6日の4日間 (受験は1回限り) |
| 合格発表 | 2027年1月25日 |
第3回上級試験の日程です(食品安全検定協会)。初級・中級と違い、合否はその場では出ず、合格発表日にマイページで確認します。
受験料(2026年)
- 初級:6,600円(税込)
- 中級:8,800円(税込)
- 上級:22,000円(税込)
初級・中級は、5名以上の団体受験で受験料が10%割引になります。支払いはクレジットカード・コンビニ・Pay-easyから選べます。受験票はなく、当日は本人確認書類が必要です。
合格率と難易度
食品安全検定協会は、毎回の受験者数・合格者数・合格率を公表しています。2026年10月3日時点で公表されていた直近の結果は次のとおりです。
| 初級 | 2026年9月(速報):72.8% 2026年3月:68.9% 2025年9月:72.8% |
|---|---|
| 中級 | 2026年9月(速報):35.3% 2026年3月:45.2% 2025年9月:35.8% |
| 上級 | 第2回:23.2% (2025年11月) 第1回:29.8% (2024年11月) |
2026年9月は、初級が受験者522人・合格者380人、中級が受験者609人・合格者215人でした(2026年10月1日の協会発表の速報)。上級の第2回は、受験者69人・合格者16人です。


年ごとに見ると、2023〜2025年の合格率は初級が59.5〜68.5%、中級が39.2〜49.5%でした(協会公表)。中級は2023年から2025年まで、2年続けて下がりました。
難易度はどのくらい?
協会が公表する合格率で見ると、初級は6〜7割ほどが合格し、中級は合格基準が80点と高く、合格者は半分以下です。上級は記述式が中心で、合格率は2回とも3割を下回っています。勉強時間の目安は、協会からは示されていません。
勉強方法とテキスト
試験は協会が編集したテキストにもとづいて出題されます(いずれも中央法規出版)。
- 初級:食品安全検定テキスト 初級 第3版(2,640円)
- 中級・上級:食品安全検定テキスト 中級・上級 第4版(3,520円・2026年4月1日発行)
問題集は発行されていませんが、協会のサイトで次の教材を無料で使えます。
- 初級・中級の模擬試験問題(各50問・PDF)。過去の出題をもとに一部を直したもの
- 動画「食品安全検定対策講座」(10パート・合計約80分)
- 食中毒と食物アレルギーの統計データ(2025年)
協会は、初級は基本的な知識を覚えることから、中級はテキスト全体を読んで各章のポイントを押さえることから始めるよう案内しています。食中毒の傾向は年ごとに変わるので、最新の統計にも目を通しておきましょう。
よくある質問
Q. 誰でも受験できますか?
A. 初級・中級は受験資格がなく、どちらから受けても構いません。上級も年齢・職業・学歴を問わず、中級に合格していなくても受験できます。
Q. 結果はいつ分かりますか?
A. 初級・中級は試験の終了後すぐに合否が出て、会場で結果レポートを受け取れます。上級は合格発表日(第3回は2027年1月25日)にマイページで確認します。
Q. 落ちたら、同じ期間中にもう一度受けられますか?
A. 初級・中級は、試験期間中なら回数の制限なく再受験できます(受験料はその都度かかります)。上級は期間中1回限りです。
Q. 合格証はもらえますか?
A. マイページからデジタル合格証をダウンロードします。初級・中級は受験日の翌日から、上級も2026年12月の試験からデジタル合格証にすると、協会は案内しています。
Q. 名刺や履歴書に書けますか?
A. 協会は、合格番号(認定番号)とともに名刺に記載してよいと案内しています。ロゴマークは使えません。
Q. 過去問は手に入りますか?
A. 過去問題の公開は確認できませんでした。協会のサイトで、過去の出題をもとにした初級・中級の模擬試験問題(各50問)が公開されています。
公式情報
- 食品安全検定とは(食品安全検定協会)
- 初級・中級試験の受験案内(食品安全検定協会)
- 上級検定試験の受験案内(食品安全検定協会)
- 初級・中級試験の実績(食品安全検定協会)
- 過去の試験実績(食品安全検定協会)
- 上級試験の実績(食品安全検定協会)
- 2026年9月実施の検定試験が終了しました(食品安全検定協会)
- よくある質問(食品安全検定協会)
- テキストのご案内(食品安全検定協会)
- 補助教材(食品安全検定協会)
- 食品衛生法施行規則(e-Gov法令検索)
この記事は、食品安全検定協会とは関係なく独自にまとめたものです。試験日程・受験料・申込方法は、必ず協会の公式ページで確認してください。
まとめ
- 食品安全検定は、食中毒菌・アレルゲン・異物などの危害要因とHACCPを問う民間検定
- 初級・中級は受験資格なし。年2回(2024〜2026年は3月と9月)、1か月の期間中にCBTで受ける
- 受験料は初級6,600円・中級8,800円・上級22,000円(2026年)
- 合格率は2026年9月で初級72.8%・中級35.3%(速報)。上級は第2回で23.2%
- 食品表示検定とは別の検定で、食品衛生責任者の代わりにもならない



初級・中級は1か月の期間中に、自分の都合のいい日を選んで受けられるんですね。



ただ会場ごとに受けられる曜日や時間が違う。期間の後半は混むから早めに予約だ。



店で働くなら、食品衛生責任者や食中毒予防のことも、一緒に知っておきたいです。



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