新人 けんた先輩、利き酒師って、日本酒に詳しければ誰でも試験を受けられるんですか?



民間資格で、決まった試験日はない。団体のコースに申し込んで受ける仕組みだ。



費用はどれくらいですか?受講料さえ払えば、ずっと名乗れるんですよね?



受講料と別に認定の費用があって、年会費も続く更新制だ。公式情報で整理するぞ。
利き酒師(正式な表記は「唎酒師」)の取り方・費用・試験内容・合格率を、認定団体の公式情報(一次情報)だけで整理します。
この記事の要点
- 日本酒サービス研究会(SSI)が認定する民間資格。学歴・実務経験の条件は書かれておらず、認定を受けられるのは20歳以上
- 全国共通の試験日はない。6つのコースから選び、受講料は59,400円~99,000円(税込)
- 合格率はコースごとにSSIが発表していて約73%~約92%。公的な集計はない
- 受講料とは別に認定諸費用60,500円(税込)が必要。更新制で、年会費を払い続ける必要がある
※2026年9月23日時点の公式情報にもとづきます。
利き酒師(唎酒師)とは?
特定非営利活動法人日本酒サービス研究会(SSI)が認定する民間資格です。国家資格ではなく、法律で定められた資格でもありません。認定制度は1991年(平成3年)に始まりました。読み方は「ききさけし」です。
SSIには、唎酒師・焼酎唎酒師の上位にあたる「酒匠」という資格もあります。この記事で扱う唎酒師とは別の資格です。
資格を取るまでの流れ
単独で受けられる試験はありません。SSIのコースに申し込み、試験に合格する(受験型)か課題を修了する(履修型)と、認定の手続きに進めます。
- 受験型:2日間集中コース/1日通学コース/オンデマンド受講コース
- 履修型:eラーニングコース/通信コース/通信コース短期集中プログラム


どんな人に向いている?
公式サイトでは、日本酒の提供・販売に携わる人や、それを目指す人のための資格と説明されています。学ぶ内容は日本酒の知識だけでなく、接客・サービスや、日本酒を売るための企画(セールスプロモーション)まで含みます。
資格の基本情報
| 資格名 | 唎酒師(ききさけし。「利き酒師」とも書かれる) |
|---|---|
| 資格区分 | 民間資格 |
| 認定する団体 | 特定非営利活動法人日本酒サービス研究会(SSI) |
| 受講・受験の条件 | 学歴・実務経験の条件の記載なし(認定を受けられるのは20歳以上) |
| 試験日 | 全国共通の日程はなく、コースごとに複数回 |
| 申込期間 | コース・日程ごとに異なる |
| 受講料 | 59,400円~99,000円(税込・コースにより異なる)+認定諸費用60,500円(税込) |
| 合格率 | 約73%~約92%(コースごと・SSI発表。集計期間の記載がないものを含む) |
| 試験内容 | 受験型は第1次~第4次(各50分)、履修型は課題の提出 |
| 合格基準 | 受験型は正答率70%以上、履修型は正答率80%以上 |
| 公式サイト | 唎酒師(日本酒サービス研究会) |
受講・受験の条件
公式サイトのコース案内と受講要領には、学歴や実務経験の条件は書かれていません。認定に関わる条件は次のとおりです。
- 年齢:20歳以上(SSI認定会員規約 第2条)
- 入会:SSIの認定会員になる(認定諸費用の支払いと、次年度以降の年会費の口座振替登録が必要)
認定会員規約は、認定会員を「20歳以上の個人」と定めています。コースへの申込そのものに年齢の条件があるかどうかは、公式情報では確認できませんでした。
第1次試験が免除される人
- SSIの認定会員
- 料飲サービス検定の合格者(合格後3年以内)
ただし、日本酒ライフスペシャリストや国際唎酒師などの資格だけを持っている人は、認定会員であっても免除になりません。



飲食店で働いていなくても申し込めるんですか?実務経験が必要だと思ってました。



公式の案内に実務経験の条件は書かれていない。ただ、認定は20歳以上が条件だ。



ほかの資格を持っていると、試験の一部が免除になることもあるんですね。



SSIの認定会員などは第1次が免除だ。国際唎酒師だけの人は対象外だから注意しろ。
試験の内容と合格基準
受験型コースの試験は第1次~第4次の4つで、時間はそれぞれ50分です。
- 第1次:もてなしの心・接客のあり方、食品・飲料全般の基礎知識(マークシート)
- 第2次:日本酒の原料・製法・表示・歴史、4タイプの分類、サービス(マークシート)
- 第3次:テイスティングしながら品質と個性を評価、劣化した日本酒の判定(記述が中心、一部選択)
- 第4次:季節別・4タイプ別のセールスプロモーションの企画(記述)


「4タイプ」は、香りと味わいから日本酒を4つに分けるSSIの分類(香味特性別分類)です。問題数は公表されていません。1日通学・オンデマンドのコースは、会場受験か、Zoomを使った在宅受験を選べます。
受験型の合格基準は正答率70%以上です。第1次~第4次のうち、合格した試験はそのまま有効で、不合格の試験だけを受け直します。ただし受け直せる期限は受講日の翌月から1年以内(初回の受験は6か月以内)です(1日通学コースの場合)。
履修型は試験ではなく課題を提出し、正答率80%以上で修了です。課題はeラーニングが全4回、通信コースが全3回です。



日本酒の知識をしっかり覚えれば、4つの試験もまとめて乗り切れそうですね!



後半の2つは記述だ。テイスティングの評価や販売の企画を、自分の言葉で書くんだ。



知識を覚えるだけじゃ足りないんですね。記述を書く練習もしておかないと……。



そうだ。公式のコースページに出題例があるから、まず形式を見ておくといい。
試験日・申込期間
全国共通の試験日はありません。受験型はコースごとに講習日・試験日が年に何回も設定されています。履修型は申し込んだあと、自分のペースで学習を進めます(通信コースは毎月末締切・翌月1日開始)。
2日間集中コースの今後の日程(2026年9月26日時点)
| 講習・受験日 | 申込締切 |
|---|---|
| 2026年11月12日(木)~13日(金) | 11月5日(木) |
| 2026年12月12日(土)~13日(日) | 12月3日(木) |
| 2027年1月20日(水)~21日(木) | 1月13日(水) |
| 2027年2月20日(土)~21日(日) | 2月11日(木) |
| 2027年3月10日(水)~11日(木) | 3月3日(水) |
1日通学・オンデマンドの試験会場は東京と大阪です。日程は増えたり締め切られたりするので、申し込む前に各コースのページで確認してください。
受講料(費用)
| コース | 受講(受験)料(税込) |
|---|---|
| 2日間集中コース | 80,300円 |
| 1日通学コース | 会場受験 59,400円/在宅受験 78,100円 |
| オンデマンド受講コース | 会場受験 59,400円/在宅受験 78,100円 |
| eラーニングコース | 69,300円 |
| 通信コース | 79,200円 |
| 通信コース短期集中プログラム | 99,000円 |
テキスト代は受講料に含まれています。どのコースも、別に認定諸費用60,500円(税込)がかかります。内訳は、認定料25,300円・入会金19,800円・初年度年会費15,400円(口座振替割引の場合)です。
2日間集中コースと通信コース短期集中プログラムは、申込時に受講料と認定諸費用をまとめて支払います。この2コースでは、不合格・未修了でも認定料・入会金・年会費は返金されません。1日通学・オンデマンドの再受験料は14,300円(在宅受験は18,700円)です。
合格率と難易度
公的機関の集計はありません。SSIが各コースのページで公表している値です。
| コース | 合格基準・合格率(SSI発表) |
|---|---|
| 2日間集中コース | 基準:正答率70%以上 合格率:約89% (集計期間の記載なし) |
| 1日通学コース | 基準:正答率70%以上 合格率:約81% (集計期間の記載なし) |
| オンデマンド受講コース | 基準:正答率70%以上 合格率:約73% (集計期間の記載なし) |
| eラーニングコース | 基準:正答率80%以上 合格率:約92% (過去1年間の平均) |
| 通信コース/通信コース短期集中プログラム | 基準:正答率80%以上 合格率:約84% (過去3年間の平均) |
集計期間が値ごとに違ったり、書かれていなかったりするため、コースどうしを単純には比べられません。
難易度はどのくらい?
公表されている合格率はどのコースも7~9割台です。ただし受験型は試験、履修型は課題で、合格基準も70%と80%で違います。勉強時間の公式な目安は確認できていないため、この記事では書きません。
勉強方法と過去問
第1次の出題範囲はテキスト『もてなしの基』、第2次~第4次は『日本酒の基』などです。テキストはコースに申し込むと届きます。第3次・第4次は記述式なので、テイスティングの評価や販売の企画を書く練習もしておきましょう。
独学で合格できる?
唎酒師は、コースに申し込まないと受験・認定を受けられません。学習はコースの教材(テキスト・ワークノート・動画・テイスティング教材など)が中心です。なおSSIは、資格試験対策用の問題集を公式には作成・販売・認定していないと明記しています。
過去問はどこで手に入る?
過去問の公開は確認できませんでした。第1次~第4次の出題例は、1日通学コースのページの「試験内容および出題例」から見られます。
合格したら:認定の手続きとその後
合格(履修型は課題の修了)だけでは唎酒師になれません。認定諸費用を支払ってSSIの認定会員になり、次年度以降の年会費を払うための口座振替を登録して、はじめて認定されます。
認定証書と認定章は、多くのコースで認定月の月末に届きます(2日間集中コースは合格時の認定式、短期集中プログラムは修了後すぐ)。同時に「日本酒品質鑑定士」の認定証書と「料飲サービス検定」の合格証書も受け取れます。
資格取得後の仕事
公式サイトでは、飲食店・酒販店での日本酒の提供・販売のほか、セミナー講師やコンサルティング、飲食店の経営などで活躍する人が紹介されています。さらに上を目指すなら、上位資格の「酒匠」があります。
更新制で、年会費が必要
唎酒師は更新制で、認定を続けるには年会費が必要です。会員期間は1年ごとに自動で更新され、年会費は税込16,500円です(支払い条件によって減額される場合があり、初年度は口座振替割引で15,400円)。年会費を払わないと会員資格を失うことがあり、その場合は名刺などで唎酒師であることを示す権利もなくなります(SSI認定会員規約 第5条・第6条・第9条~第11条)。
よくある質問
Q. 飲食店で働いていなくても受けられますか?
A. 公式の案内に、学歴や実務経験の条件は書かれていません。認定を受けるには20歳以上であることが必要です。
Q. 試験日は決まっていますか?
A. 全国共通の日程はありません。受験型はコースごとに複数の日程があり、履修型は申込後に学習を始めます。
Q. 費用は全部でいくらかかりますか?
A. 受講料59,400円~99,000円(税込)に、認定諸費用60,500円(税込)が加わります。2年目からは年会費も必要です。
Q. 家から受験できますか?
A. 1日通学コースとオンデマンド受講コースは、Zoomを使った在宅受験を選べます(受講受験料78,100円・税込)。
Q. 不合格になったらどうなりますか?
A. 受験型では、不合格だった試験だけを期限内に受け直せます。1日通学・オンデマンドの再受験料は14,300円(税込)です。
Q. 合格発表はいつですか?
A. 1日通学・オンデマンドは、受験日の2週間後にメールで通知されます。2日間集中コースは、コースの中で発表されます。
Q. 資格に有効期限や更新はありますか?
A. 更新制です。年会費を払って会員を続ける必要があり、払わないと唎酒師であることを示せなくなることがあります。
Q. 過去問はありますか?
A. 過去問の公開は確認できませんでした。出題例は公式のコースページから見られます。
公式情報
- 唎酒師とは(唎酒師公式サイト)
- 6つのコース(唎酒師公式サイト)
- 1日通学コース(試験内容・出題例を掲載)
- 2日間集中コース
- オンデマンド受講コース
- eラーニングコース
- 通信コース
- 通信コース短期集中プログラム
- よくあるご質問(唎酒師公式サイト)
- 認定会員規約(日本酒サービス研究会)
- 概要(日本酒サービス研究会)
この記事は、日本酒サービス研究会(SSI)とは関係なく独自にまとめたものです。「唎酒師」は登録商標で、この記事では資格を指し示すために名称を用いています。詳細は必ず公式ページで確認してください。
関連する資格
- ソムリエ・ワインエキスパート試験とは?受験資格・試験日・受験料・合格率まとめ(お酒・飲料の関連資格)


まとめ
- SSIが認定する民間資格。学歴・実務経験の条件は書かれておらず、認定を受けられるのは20歳以上
- 全国共通の試験日はなく、6つのコースから選ぶ
- 受講料に加えて、認定諸費用60,500円(税込)が必要
- 受験型の試験は第1次~第4次で、後半の2つは記述式
- 更新制で、資格を続けるには年会費を払い続ける必要がある



試験日が決まっていないなら、まず自分に合うコースを選ぶところからですね。



そうだ。年会費まで含めて、申し込む前に公式ページで最新の料金を確かめておけよ。



でも仕事終わりはクタクタで、テキストを開く時間がなかなか取れないんです……。



スマホで少しずつ解く手もある。うちで作った非公式の問題演習アプリを紹介しよう。
利き酒師の試験対策をスマホで進めたい方へ
「SAKE DRILL」は、唎酒師を認定する日本酒サービス研究会(SSI)とは関係のない非公式アプリです。合格を保証するものではありません。
第1次・第2次の知識から第3次・第4次の記述まで、仕事の合間の短い時間で繰り返せるように作りました。
- 収録問題数:選択式520問、第3次・第4次の記述対策40題(ほかに第1次・第2次の説明練習51題、4タイプ判定40セット、用語辞典301語)
- 利用方法:スマートフォン・パソコンのブラウザ(インストール不要、オフライン利用可)
- 配信先:sake.itamae.fun
- 価格:アクセスコードは2,000円/Xでリポストすると1,000円(note経由で購入)
SAKE DRILLでできること
- 解説ごとに、出典(原文へのリンク)と確認状態を表示
- 試験日を入れると、残り日数から今日解く分が決まる
- 4タイプの判定を指で練習し、提供温度・酒器・料理まで続けて出題
- 第3次・第4次の記述の練習(キーワード照合・チェックリストで自己点検)
- 第1次・第2次は、本番と同じ50分の模擬試験と1問ずつ見返せる見直し画面
- 1回10問・約2分。電波のない場所でも使える
実際のお酒のテイスティングや手書きの企画は、アプリでは採点できません。第3次・第4次は、評価や企画を書く練習としての対応です。購入前の注意(記録は端末にだけ保存、購入後の返金不可など)は、noteの無料部分に記載しています。



記述の練習までスマホでできるなら、休憩の合間にも少しずつ続けられそうです。



試験日を入れれば今日の分が決まる。ただ、実際のお酒の採点はアプリではできないぞ。



非公式のアプリなんですね。まずは無料の15問から、雰囲気を試してみます。



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